幻夜 東野圭吾著
阪神淡路震災の渦中で、親の借金から逃れるため
殺人を起こしてしまう雅也。
その様子を見られていたのか、どうか?
彼の後ろに立っていたのは、美しい女性でした。
震災で運ばれてきた遺体の前で彼女は
警察に、その遺体は自分の両親だと言い、
自分の名前は「シンカイミフユ」と答えていた。
ふとした事件で、美冬を助けたのがキッカケで
雅也と美冬は一緒に被災地を去ることになる。
以後、
次々と男を意のままに操り、彼女は登りつめていく。
雅也はしだいに、自分が冬美に利用されてることに気づく。
けれど、彼女を守る気持ちに変わりはなく、
殺人に手を染めていく。
このあたり、お肉を見るだけで吐いたりして、雅也は心身共に破滅に向かっているようであった。
冬美を追う刑事も、
(自分はこの女に惚れてるのかもしれない)
と。
彼女を追いつめたはずの、最後の最後、その終わり方は驚愕で哀しみも感じた。
以前ある男性が、
「惚れた女になら、騙されてもいい」
と言ってたたけど男という生き物の正体を見たような気がしたのでした。
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